アピオスの栄養成分のうち、100g総エネルギーは、従来のイモ類の中で最高でした。たんぱく質、脂質、糖質も、他と比べるとはるかに多く、口に入れたときの旨味が高いものと思われます。また、カルシウム・リン・鉄を豊富に含んでいる分析結果も出ています。注目すべきは、同定されただけでもイソフラボンが208mg含まれることです。
イソフラボンは最近女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすることで注目されています。大豆胚芽に特に多く含まれるフラボノイドの一種ですが、大豆のほかに葛の根やクローバーなどにも含まれます。アピオスが豆科であること、また地下に茎をネックレス状にはらせ、その肥大した部分が芋であることから、私たちはイソフラボンが含有されるのではないかと考えました。今のところ、ダイゼイン、グリステインを代表とする15種類の大豆イソフラボンが確認されていますが、検査機関が対応しているのが6種で、明確に提示できないのが残念ですが、その効果事例などから、アピオスには他にもまだ未同定のイソフラボン類が多量含まれていると推測されます。

※イソフラボンについて
イソフラボンは、骨粗鬆症や更年期障害、乳がん等の女性疾患に対する有効素材として1991年に米国立がん研究所(NCI)が290万ドルの予算を計上して抗がん効果の研究に乗り出しています。また1996年にベルギーで開かれた『第2回大豆の成人病予防と治療に関する国際シンポジウム』では、イソフラボンがメインテーマと思えるほどイソフラボン関連の研究発表が相次ぎました。このように欧米では、日本人の長寿、そして骨粗鬆症や更年期障害、乳がん等の発生率の低さの秘密を大豆イソフラボンだとして研究しています。

イソフラボンは実際のホルモンとは違い、弱い働きをする女性様ホルモンです。自然に存在する成分であり薬ではないため、副作用の心配はないと言われています。近年、ダイズイソフラボンの安全性について食品安全協会から、安全な一日の摂取目安量の上限70〜75mg/日という発表がありました。イソフラボンはサプリメントなどではなく、自然食品から摂取するが理想的だと思われます。これは、豆腐なら150g(半丁)、きな粉なら20g、納豆なら60g(1パック)です。 多めに摂取しても体外に排出されますが、アピオスの場合は1個が10g前後の場合が多いので、一日に5〜6個食する程度が有効で、食べすぎにはご注意ください。


成分表(100g当たり )
アピオス
じゃが芋
薩摩芋
里 芋
山 芋
エネルギー(cal)
142
76
132
58
108
水分(g)
63.3
79.8
66.1
84.1
71.1
蛋 白 質(g)
5.9
1.6
1.2
1.5
4.5
脂質(g)
0.3
0.1
0.2
0.1
0.5
糖質(g)
23.5
-
-
-
-
灰分(g)
1.5
0.9
1.0
1.2
1.3
炭水化物(g)
29.0
17.6
31.5
13.1
21.2
食物繊維(g)
5.5
1.3
2.3
2.3
1.4
カルシウム(mg)
57
3
40
10
12
リ ン(mg)
110
40
46
55
65
鉄(mg)
1.1
0.4
0.7
0.5
0.6
カリウム(mg)
700
410
470
640
590
ビタミンC(mg)
18
35
29
6
7
ビタミンE(mg)
0.6
-
1.6
0.6
0.3
*イソフラボン(mg)
208
データなし
アピオスのデータは食品環境検査協会試験結果準拠
他のイモ類は5訂日本食品標準成分表準拠

●食品環境検査協会発行のアピオスの試験成績証明書

※栄養成分(クリックで拡大します)

※イソフラボン(クリックで拡大します)



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